2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧
「ほんの数本植えたらこげに増えただけん、好きなだけとって」区長が案内してくれた杉林のそばにはフキが満載であった。ここのは太い。親指ほどもあるのが多い。この頃は油断なく携帯しているハサミでなるべく太いのを切るが、理由はない。というより分から…
小学3年3学期まで在籍した学校に行ってきた。さすがにそのころ既に大木であった桜は代替わりしてまだ青年期のようだった。「もう孫のもいるよ」そばで会った区長が教えてくれる。 廃校となったあとは特産高級梅干しの工場として半分は使われ、残りは資料館と…
「侵略」は言葉としては知っている。あまり愉快とはいえない状況に陥るらしいから侵されたくはないが、油断はできない。「環太平洋戦略的経済連携協定」との訳を省略しないで登場する毎に日本語で読ませてくれるだけでもっと皆の衆も理解を深めるであろうが…
入学式も滞りなく終了し、家庭訪問が始まる時期である。 そこで我がほうも最近発見したツル・エイリアンの家庭を訪問することにした。どうせロクでもない家庭だろうという予測はみごとにはずれ、小型のチューリップ状のやはり過剰と思われる繁殖力を誇る子花…
風の強いところだ。かつては向きと強弱によってその日の稼ぎを山にするか海にするかと考えたものらしい。今もそれは残っている。ここも車社会となり、肌で風を感じて動くことは減ったようにみえるが、それは過去と比較しての話で、今だって風に聞いて行動の…
通行の予定が頓挫した道路が放置されてしまっていて、その道に出会ったトタンに「我が道にする」とまたもや天に宣言してメンドーを見始めた。まず問題は通行を邪魔する木枝を整理して散髪することである。よく見ると木々の多くはツルに覆われて落命の危機に…
↑都電を使って荒川区の商店街を歩いて出会ったこの建物の構造を目でおってみて、中味の部屋割りも想像するのだが、すぐにはわかりそうもなかった。そこで後で観察するつもりで撮ったが、今よくみても分からないのは同じだ。 現場で「何だろう」と一応は考え…
ベストセラーである。1971年初版、1989年51刷というほどの本だ。それが本棚にある。だが読んではいない。装幀のせいで読む気がソガレタとか言うつもりはない。本棚にあっても読んでない本はほかにもあって、いちいち理由なんか考えないが、ともかく未読だ(…
60年前には結婚式は3日3晩も続き、夜中に舟やら畳1畳分の松竹梅の急ごしらえの盆栽やらが宴会中の座敷にワッショイと持ち込まれ、故意に当主を困らせることで祝意を表したという。僕は舟はしらないが盆栽は見て仰天した記憶がある。 そのころお向かいの家か…
四方に空間がたっぷりある小屋みたいな家に住んだのは初めてである。風当たりが凄い、新鮮である。良いように言えば・・・。外壁とそこの下に放置してある何かの物体が壁に密着していると角が吹き溜まりとなって枯葉の山ができ、すぐに虫たちがゾロゾロと会…
外出先から戻ると、誰からかは不明の、ミカンの苗木が届いていた。肥料とセットだから気がきいている。日頃「あんなになってる夏ミカンをどうして獲らない?」もったないをくり返しているので「なら、植えてみなさい」そうなるのが、ここの事情なのである。 …
「疲弊」という難しい言葉がある。僕は長い間、見たことも聞いたことも無かった。それだけ幸せな時代を生きてきたのだろう。ある時からたびたび出てくるようになって国会審議の場などにも登場し、有り難くない市民権を得て、迷惑にも日本全国を覆う黒雲のご…
ゴルフ場みたいな野原が好きだ。通学路が放牧地の中も通っていたからだろう。牛たちは時に数頭で道を占領して営業会議などしており、それにおびえてしまう女の子なんかにはワザと寄ってきて「今日空いてる?」からかったりするのである。あの顔で。僕らみた…
珈琲焼酎の大五郎はその焼酎のほうの仕事は終えて、成敗された青竹たちとともに「枝もの」専用の花器としての生活に入った。青竹は剣山としての役目を有り難くおおせつかり、短寸輪切水没の身となって大五郎器の中で15本の枝を支える。今朝はセッカチな制作…
小刀をつい買ってしまうのは、少年時に切れの悪いのを使っていたからである。切れるやつに憧れる。ここ20年はほとんどは鉛筆を削るために使ったが、芯が案外に硬いのか、これまたすぐに切れなくなる。カッターナイフでも鉛筆の芯には弱いし、鉛筆は僕にとっ…
出雲大社の屋根の修復記を読んだ記憶がある。台風で破損したのをそうしたのだったか定かではないが、厚い檜皮(ひわだ)をめくっていくとまだ新しいままのようなヒノキの香りがたちのぼってきた、とあった。 この記事での場所は厚さ45cmとあるが、もっと厚…
借家の庭に接して桜が咲いた。桜の背後は藪なので誰のかは不明。そこで本日からこの桜の面倒をみる役に勝手に就任することにした。 そういう目で観察すると、桜は地中のネットワークから無限かと恐れさせるほどに発生する竹たちに取り囲まれ、花も咲かせても…
中学の美術クラブにも部室が与えられた。6畳ほどである。美術の先生のアトリエも兼ねている。当然そこは梁山泊になって、入り浸りだ。親父は「あいつは不良になりゃせんか」と疑って、時にオフクロを偵察に出してきたが、心外であった。 しかし余りにも居心…
隠岐神社の隠の旧字がこうである。手元に漢和辞典がなくて作字のワケは不明だが、初めて気づいた。 手段が徒歩しかない時代に、何時間もかけてこの名所の桜を観にきたのだが、オフクロの背のねんねこについて歩いていて、気づくと同じ柄のねんねこの知らない…
深川のホームセンター「コーナン」で一袋勝手に詰め放題木片が380円だという話は以前にも書いた。これを閑暇にボンドで貼り合わせ、立体構成の学習をしていると言い訳しつつ、ゴミ山を築いて嫌がられ、かつこの地までも「捨てない理由なんぞあるか」と持ち込…
東京でも、たぶん何処でも、景色を眺めてじっとしているなどということはできない。2分間がいいところだ。スケッチでもすれば別だが、今さら絵手紙でもあるまいし。花葉もそうだ。ふーん、なんて言って2分間だ。すぐ団子に目がいく。 まったく風流心がない…
「おー、ツクシンボのやつだ出てる」 やつというほどに親しくはないが、ワーワーと出ているのである。そこらの空き地だ。「こっちはセリじゃないか? うん、たしかに」これまた尋常な量じゃない。2m幅でグルリと小学校のプールほどの空き地をセリが囲んでい…