結界遊び(2014725)

 ちいさな、特に男の子は住居周辺に己やグループの縄張りをつくるのが好きだ。遊びだけど真剣でもあって、縄張りに無断侵入する奴をにらんだりする。逆の場合はにらまれる。大人になって考えてみると、幼少の仲間が決められた縄張りから出ないことで、安全が保たれている場合もあって、良くできた遊びともいえる。

 タルコフスキー監督の映画『ストーカー』は、結界遊びを題材にしたような傑作である。傑作である理由は遊びの真剣さを極めた点にある。結界の向こうには思いもよらない事態が待っているという遊びの約束事を共有しなければ、退屈な映画になってしまう。むろんタルコフスキーはそれだけの次元にとどまってはいないのだけど。
 島の小道も結界を示すように竹が行く手をさえぎっていた。この道の遊びには参加させてもらってない。

↑中学や役場、診療所に行くための旧道は薮に覆われ、もう途中までしか通れない。これはその入り口。ずっと登りが続いて、登り切った地点を「清水」といった。湧き水が出るのだろう。