ミカンの花は咲くか(2013415・後鳥羽さんの前で強風のなか、子どもの舞踊と地区対抗綱引きが奉納された11:50)

 外出先から戻ると、誰からかは不明の、ミカンの苗木が届いていた。肥料とセットだから気がきいている。日頃「あんなになってる夏ミカンをどうして獲らない?」もったないをくり返しているので「なら、植えてみなさい」そうなるのが、ここの事情なのである。
 だがじっさいのところ植え方には、聞いても読んでも諸説あって難しい。ともかくイイカゲンに植えてみたのがこれだ。左右には今のところはチビ助の杉とドングリがある。杉は日光東照宮そばの無名の杉山から、ドングリは文京区小石川植物園マテバシイで、両者とも日本橋隅田川沿い18階ベランダで川風を受けつつ、例の背も入場料もバカ高い、夜は妖しい江戸紫色のツリーを見上げながら育ったいわばエリートである。
 
 将来予測される大きさからいうと無茶な植え方で、すでに破綻している。どこかの時点で責任をとらなくちゃあいけないだろうが、日本人お得意の「先送り」をして「楽しみだなあ」ヘラヘラしている。3者とも大器になった姿を見ることはムロンあるまい。
 
 車で20分ほどの地区では植物の専門家丹後先生が太鼓判をおす美味しいミカンがとれる日当たりの良い海沿いの坂山がある。栽培者が高齢となって継ぐ人を募集していて、色気を出しそうになったが、平坦な道すら歩行には注意が必要な人間の関われる仕事ではないと断念したから、少しは脳に健全な判断ができる部分も残っているらしいのだ。