ずっと生きていた(201351・西風が黄砂を運び煙る景色11:30)

 島にいれば当たり前のようだから、自慢のためにここにのせるのでなく、底知れない命の強さに感銘を受けた話として。
 蟹をいただいた。すべて生きている蟹だ。その前はイサキをいただいて、まな板に置いてウロコ取りをさがそうとして目を離した瞬間そいつが飛び跳ねたのに驚いていたから、生きてゴニョゴニョしていても驚かなかった。しかし量が多いので数匹のこして調理しあとは冷蔵。4日めにスープをとろうと「もうだめにしたかなあ」出してみた。ところが、まな板におくとグワーッと動き始めたのである。そもそもが冷たい海底に生息する生き物だとしても、その命の強さには畏敬の念をもたざるを得ない。
 
 凪いでる朝、前の海では魚がボンボンはねる。たいした魚ではないだろうが、自然の奥深さ大きさがまた迫ってくる。