事件(2013330・-2度5:10)

 夢野久作の初期作品に『田舎の事件』がある。彼が地方新聞の記者をしていたころに取材した事件?を膨らませたと想像する短編の数々だ。すっとぼけた味がとてもいい。
 地方にいるのだから地方新聞を読む。各方面について高みから偉そうに煽るばかりの色合いが強い中央の新聞にホトホト嫌気がさしていたので、地方紙の紙面にホッとしている。それは写真にもいえる。

↑「はで木」は刈り取った稲を干す小屋らしい。周囲にたっぷりとスペースがあるのは田んぼの中だからだろう。消防士の放水スタイルが絵本のごとくであり、燃えさかっている最中に間にあって撮影できたのも凄いし、たかが?小屋の火事が記事になるのもホッとする。「雲南」は中国からきた名だろうか。

↑どこの国? 時代は? やらせ? まったく怪しくないホントのホントだとしても、とりあえずデスクかレイアウトマンによって<没>とされるはずの写真ではないか。これが堂々と刷られたことは僕にとっては「事件」であり、昨宵は珈琲焼酎を追加注文した次第であります。