借脳料納付時期きたる(2013213・0度4:10)

◎また田中宇(さかい)から引くと

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北朝鮮朝鮮半島が安定するほど日本の立場や日米同盟が不安定化し、東アジ
アでの対立が激化するほど日本の国策(対米従属)が安定する構図になってい
る。戦後の日本は平和を好む国を自称してきたが、今の日本は、国際対立が激
化することを対米従属の他力本願で望む国になっている。大震災以来、マスコ
ミやネット上で「日本は良い国」「日本に生まれて良かった」という自画自賛
的な標語(プロパガンダ)が席巻し、多くの人がその文言にうっとりしている
が、国際的な観点で日本を見ざるを得ない私は、現状の日本を「良い国」と思
えない。

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 僕は自分の生業の範囲でしか確信に近いことは言えない。あとのことは全て孫引き、聞いたふう、見たふうである。田中は元産経のNY支社にいて今は情報収集業をしているらしい。その情報を売っているのだ。1配信100円ほどである。情報収集方法は想像もつかないが、世界中のネットや新聞からだろうと推測している。上記で『国際的な観点で日本を見ざるを得ない』とあるのが彼の立場の説明だ。
 
 情報を選ぶのは田中の頭で、その頭も不偏不党なんてことはあるまい(そんな人はいない)。だから田中も周囲から色々な負の評価を受けていることを吐露している。そりゃそうだろう。だけども収集量については自信があるらしく、複数意見の同一部分を検証する方法で、事実の芯を引っ張りだそうとしているようだ。僕にとっては先日も書いた「借脳」なので、評価をする資格は僕にはない。

 『鳩よ!』という雑誌があった。小劇場情報のコラムを担当していただいていた詩人の佐々木幹夫さんは「ともかく無理ですよ。毎夜東京で催されている公演の数が想像つきますか」とあきれていたが、僕は『ぴあ』の劇場案内欄を見ているだけで同感した。
 世のあらゆる事のほとんどを僕は知らないし、知ることができるとは夢想もしない。知っている人がいるとも思わない。諜報機関や調査部が何兆円使おうが同じではないか。「聞いたふう、見たふう」の浅い、ちょっと深い、で行動しているだけだから「責任者出てこい」と怒鳴ったり、「そんなにイイカゲンだったのか」と嘆いても無駄だ。完璧などということがあるとするのは妄想である。
 しかし田中の芯の部分の説明を読んで楽しいということはない。どちらかといえば不快である。事象の芯に近づくほど苦味が増すらしい。どうにもならんが、また借脳料を払う時期がきた。