説明せよ(20121121・7度3:40)

 名取洋之助岩波新書で『写真の読み方』を著し、写真はレイアウトと説明によっていかようにも主張をかえることができると、作例を出して言っている。では例えばこの写真である。貴兄ならどういう説明を付けるだろうか。
 
 近ごろは維新、憲法改正・徴兵、右傾化・・・と明日にでも改変が起きそうな調子で語られる世相であるが、そんな剛直な思考や態度を直ちに行える一派がいるとは思えない。また現代日本はそのような単純な政治の仕組みにもなっていないのだと思っている。太平洋戦争に突き進んでいった時代と似ていると騒いでいるが怪しい説だ。戦中生まれで戦争の「せ」の字も知らない人間が70才だよ。漫画世代だよ。自衛隊は50代で引退だから、鉄砲磨いていただけ、にらんでいただけで終える兵士ばかりであり、勲章つけた親分だって(敬礼好きだった前都知事も当時中学生?)実戦の経験はゼロだ。戦前と似ていると言ってる人間も無経験。「おいコラお巡り」だって今や出会い系にはまったり、デバガメやって逮捕されているのである。現代メカに全て依っている社会では、一般の専門家のほうがよほどコワイ時代だ。停電させただけで、どなたも終わりなのである。魔の金曜日男があの道具で街路樹1本倒せば道路封鎖である。平和ボケが平和ボケに文句言ってるだけなのである。お笑いだ。
 
 維新のころの伊藤博文は人切りであった。殺人者であり首相である。次元が違う。ソ連がアフガンから撤退した理由の中に「一人息子を帰せ」と叫んだ母たちのパワーがあったという話も本当かもしれない。現アメリカ兵も傭兵が多いというし。とすると、日本はどうだ。栄養学者で軍の上級者でもあった川島四郎が、世界最強と恐れられた日本海軍では、魚骨を食って育った骨太の海辺の町の男をまず徴用した、と書いた話は夢のような贅沢であろう。 
 これで写真説明の一案としてどうです? ちょっと長いか。主張も無いし。