国破れて(20121119・7度11:00)

 「私は正直な政治家です」といえば集票効果があがると、どこの代理人グループが考案したか知らないが、人間として当たり前(僕は嘘つきですが)ではないかと呆れ続ける国民なめ放題の政治はえんえんと続くに違いない。続けたほうが都合のいい一派がいて、続ける手法の研究を仕事にする軍団を雇っているのだからかなわない。こうして国は破れてきた。もっと破れるかもしれない。地球上の何十億人もの人が一致する意見などありようもないし、無かった。これからも無いだろう。金も資源も食料も水も限られていて人数分は無いのだ。今日もノーベルといっても、アメのほうじゃない人だかの発明による爆薬弾がポンポンと気楽に飛ばされ人命の奪い合いをしているのである。それなのにノーベル平和賞というのもある。
 
 己だけに頼れ、自己責任だという。己だけに頼って生きられるはずがない。それは言葉だけの絵空事だ。この、国が破れていく象徴のような鳥居の前に立つと。サイトウ・タカオの『用無し犬』という漫画を思い出す。映画『用心棒』の漫画版みたいだったが、いいタイトルだった。賞金首をあげることで食ってるフリーランスの犬侍にしか似合わない鳥居にしておいて、はたしてバチはあたらないのだろうかと心配な景色であった。