冒涜(20121112・11度5:30)

 外国のデザイン学校を視察した日本人が、ちょうど日本のポスターについて講義しているところにでくわした。対象になっていたのは日本では高名なデザイナーとして活躍中であり、尊敬もされていた人の作だったので評価が楽しみ、と思ったのは当然である。
 ところがそれは最も悪い、決してしてはならない例としてあげられていたのだ。みると写楽の頭部や身体部分に大きな活字が重なって組み込まれていたのである(ポスターだから字が大きいのだ)。・・・コレ聞いて、どうですか? どっちに賛成しますか。写真がないので判断し難いが、想像つくでしょ。
 冒涜なんだろうか。いやさすがにあの先生だ、うまく組み込まれていて写楽も生きかえってるじゃん、と思うだろうか。正直いうと、僕は僕のレベルからみて、うまくいってれば、許したい気分がある。その気分を写楽先輩や外国人教師にうまく伝えられるとは思わないが(写楽先輩は使用料さえくれりゃあいいよと言うかもしれん)。

 下はツリーが出現して忘却される寸前だった町が異様に張り切って駅を飾ったようすを撮った写真だ。残念ながらホーム壁のははっきり言って外国人教師の言い分に味方したい。僕は僕のレベルでみて許せない。改札口そばにいじる前のがあって、ますますホーム側の旗色は悪いのである。広重先輩に使用料払って済む問題だろうか。外国人だって来てもらいたい観光国を目指すんでしょう。いいのか。うーん、日本人はどこかでデザインという分野を軽くみているのだろうなあ。