都会の田舎道(20121010・13度5:00)

ほろ酔いでふらりふらりと20分間くらい歩いて帰宅するのはいいものである。
♪月がとっても青いから、とかは歌わないが。まあそんな気分だ。
とくに常盤町あたりは東京1だろうと、いつも酔った頭でランクづけして、ひとりで納得しているのである。常磐町。奥の細道に旅立つ前に芭蕉が住んでいた雛の家の場所だ(わかるかな)。毎度こちとらは酔ってて宗匠には会わせる顔もないが、それだからいいのでない。またそのコースを赤穂の47士が吉良の首を掲げて泉岳寺に向かったからでもない。そんな無粋な誉れには縁もゆかりもござんせんのである。

たんにだらしなく信号無視でふらりふらりできるのがいいのだ。危なくないか酔っていて? それがまったく平気なんですよ旦那。
このあたりは古い都会だから道幅が広い。そして真っ直ぐである。僕のように老眼乱視酔眼でも見通しがきく。そしてこれが大事なんだが、車がまったくと言っていいほど通らないのであります。車の人がこの町を嫌っているからではない。断じて! そんなに大声を出すことはないが。何故か。写真をご覧ください。塀があるでしょ。これ塀ではなくて堤防なんです。隅田川の。
つまりこの町は堤防で行き止まりだから町なかの人しか行き来しないのだ。特に夜は。そのうえに倉庫が多い。関係ないが三宅一生用の倉庫もある。静かである。街灯は明るい。
だが海抜ゼロ?の町でもあるから、この堤防を越えてきた黒い波に散歩者ものまれる瞬間がくるかもしれない。となると、呑み直すかなあ。

↑対岸は日本橋