ハチャトリアン(2012928・18度5:30)

 「ですからハチャトリアンをこの店で演奏させて欲しいんです。それが私の夢だったんです!」
と店先で突然に言われても店の人は困るだろうなあ。ハチャトリアンは今イイカゲンに思いついただけですがね。だけど道をたずねるにしては彼女は長々と立っていて、僕はゆっくりカメラをひっぱり出す余裕があったほどである。いつもハチャハチャ撮りアン?なのに。

 まあ絵になる。撮らないわけにはいかない。すぐそばで唐仁原さんが主宰しているHBギャラリーのイラストでもこんな設定のはみたことがないのである。事実は小説よりも奇なり、というほどの光景ではないが、僕のレベルだと撮ることになる。
 しかしもしかして<朝目覚めたら私の背中は赤い楽器のような甲虫のそれになっていた>というアレのパロディじゃあるまいな? もう少しねばって正面からもみるべきだったか。