コンポジション(2102926・16度5:45)

 レイアウトという言葉は一般にも浸透してきて、立体空間を表現する際にも使われているようだ。僕が生業としてきたレイアウトは編集デザインの一角だが。堀内さんの話ではヨーロッパではレイアウトマンは非常に重要視されているんだよ、ということだったが日本では軽視されている傾向が今もある。自業自得といわれるとそれまでだ。試しにドイツの雑誌を見たら確かに編集長名のすぐ下に同格扱いでレイアウトマン名があった。それもそれだけの話です。

 レイアウトマンを続けてくるとあらゆる所でレイアウトを発見して得した気分になる。しかもその楽しみにはレイアウトをした?本人もよくは気付いてないのである。気付いてなくとも何となくレイアウトしてしまっているのが面白い。当人の顔だって見えるようだ。このように前衛絵画のタイトルが「コンポジションA」だったりするのと同じく並べることの深い意味に何となく(本能的にか)気づき、楽しんでるさまは世界中に見られるに違いない。ひとつの観点を知ることでどんな旅だって退屈することが減るはずだ。