2012428・・・フランク(新谷記)

経堂のお宅にお邪魔したときに当時はやっていたコンテンポラリー・フォトの
話題になって堀内さんが本棚から引っ張り出して見せてくれたのがフランクだった。
ロバート・フランク
フランクの解説は検索すれば今はドッサリ出てくるが、僕はこの時初めて観た。
掘内さんが好きそうな写真家だなあと生意気にも判定したような気分でいたが
その時に受けた衝撃は45年経ても消えていない。それ以来、素人の僕でも写真を撮るという
行為の底にある意識のほとんどをフランクに依拠している。つまりフランクを
知らないうちにのマネているわけだ。

写真集を見せつつ話題の経緯は忘れたが、堀内さんは流行ってる写真の傾向に
ついて「みんな誤解してるんだよ」と言った。
この一語についてはもっとしつこく質問しておくべきだった。
その時には分かった気になっていたが、じつは今も判然とはしない。

昨年そのフランクの小さな展覧会がお茶の水であった。
展示された過去の作品を観て「オレが撮ったみたいだ」と
感じた人は多かったのではないか。このシーンならカメラ持ってたら絶対に撮るなあ、
という作品なのであった。ただ結果を観てそう言ってるだけなのですがね。

フランク展のウインドー