2012619・・・SFを読みなさい(新谷記)

楽天的な技術主義のひろめ屋」という表現がいいですね。
文章全体にSF小説マニアっぽさがあります。SF小説については「ぜひ読みなさい」と
勧められ、タイミングよく早川から刊行が始まった「世界SF全集」35巻を
いわば堀内大学の基礎文献として定期購読しはじめました。
月2巻配本で1巻780円でした。
35000円の月給の中で780円×2=1560円は結構な負担でしたし重みがありました。

毎週アド・センターは土日が休みなので金曜日の夜から読み始め
土曜日の明け方まで読み、ちょっと寝て、昼ご飯をとりに出て、昼寝のあと
また続けて読み進み夕食抜きで日曜日のやはり朝まで。
だいたいそれで2巻を読了。遅い昼飯のあと早めに銭湯に行って
頭の中はSF世界に侵されたままバタンキューの週でしたが
至福の時間だったし、その後の考え方世界観文学観に
重大な影響を与えてくれました。今に至るまでそうです。

堀内さんもSF小説の話を始めると、もう止まらず
「都市の形がSFではどう描かれているか」を次々と例を出して
くれたりしましたが、今回のコラムの文章にもその匂いがあります。

装丁は勝呂忠 神田で見つけて最近また購入してしまった1册。1000円だった。

帯。岡田(としお)という評論家がテレビインタビューを受けているシーンで
背景にこの35巻を自慢いっぱいふうに並べていたのが微笑ましいのでした。
バイブルなんですね。1969年刊