2012714・・・隠微(新谷記)

写真論の12月号で一村哲也の写真に添えて『開放されない隠微なままの方が
性はその力が強大なのかも知れない』と堀内さんは書いている。
そこで思い出したのは北千住駅の、夜ならのぞき込むのをためらう路地の光景で
「隠微」という言葉のもつ要素がそろっているように感じられるのである。
植木、看板の名前と色、ポンプまでもが。そこは隠微さを内臓(掘内さんの言葉)している点では貫禄さえ感じさせた一角だった。